運営適正化委員会(うんえいてきせいかいいんかい)
社会福祉のサービスが、基礎構造改革によって、措置から契約へと変わりました。
今までは福祉のサービスを受けようとすると、市町村などの自治体が、措置という仕組みでサービスの審査・決定を行なっていました。
つまり、自治体が「あなたはこの施設に行ってください」と決定していたわけです。
しかし、それでは、なかなか自分の意思が反映されません。
また、介護保険が始まり、利用者自身が保険料を払っているのに、自分の利用したいサービスを自分で決められないということは、どう考えても不自然です。
そういった、社会情勢の変化などで、利用者が自分の意志で自分が受けたいサービスやそれを提供してくれる事業者を選べるという仕組みへ変わったのです。
これを措置から契約へと一般的には言います。
まぁ、普通自分がお金を出すときは、買いたいもの、サービスを自分で選んで決めますよね。
ですので、やっと福祉のサービスが、普通の感覚に近づいたということになります。
しかし、こうして近づいたのはいいのですが、一方で問題も出てきます。
そう、いわゆるクレーム解決です。
自分でサービス選んだサービスが、自分にあってなかった、契約と違っていたなどのクレームは、契約行為においてはつきものです。
そこで、その福祉のサービスの苦情(クレーム)を解決する仕組みが必要となり、それを担う組織として、運営適正化委員会(うんえいてきせいかいいんかい)ができたのです。
仕事の内容は、
利用者と事業者間のトラブルが生じた時に、利用者が自力で解決するのが難しい場合、第三者の立場から、苦情(クレーム)解決へ向けた仲介を行う
ことがメインになります。
また、設置機関は都道府県社会福祉協議会内に設置されています。
詳しい苦情解決への流れはこちらの宮崎県社会福祉協議会のサイトの図がわかりやすいかと思います。
http://www.mkensha.or.jp/tekisei/shikumi.html
また、仕組みに一番近いものとして消費生活センター
http://www.kokusen.go.jp/map/
をイメージされたらいいかと思います。