ロボット介護分野では、介護の担い手不足が深刻な問題となっていますね。
特に若い人の介護の担い手不足が深刻で、前回の記事では移民を受け入れざるを得ないのではないかという内容をご紹介しました。また、介護者不足から老人を老人が介護するいわゆる「老老介護」も今後急激に増えてくると考えられています。

介護担い手不足にはさまざまな原因が考えられますが、その中でも身体に非常に大きい負担がかかるということがあります。ベッドから車いす、車いすからトイレなどなど、介護では実にさまざまな場面で介護者の身体を使った動作が必要になってきます。

特に介護者の腰への負担は大きく、若い介護者でも腰痛になってしまって仕事をやめざるを得なくなることも日常茶飯事なんですね。その身体への負担を介護の動作を機械で軽減できないかと考えられたのが、いわゆる介護スーツになります。

最も有名なのが、NHKの仕事の流儀などでも紹介された、「HAL」という介護・リハビリスーツですね。実際のデモの様子はこちら

このHALというロボットスーツはとても高性能なのですが、いかんせんかかっくがまだまだ高くなかなか普及していません。そこで、今回機能を腰への負担軽減へ絞ったことや、構造をシンプルにしたことでなんと破格の、30万~80万で介護スーツが販売されるそうなんです。

開発されたのは東京理科大学の、小林宏教授らのチームだそうです。具体的には圧縮空気をつかった構造(大型トラックが止まるときに、プシューというあの音も圧縮空気ですね)で、約30kgまでの荷物を簡単に持ち上げられるそうです。

例えば60kgの高齢者の介護が、30kgの子どもの介護になるという感じですね。

こちらの実際の動画はこちら

構造が簡単ということは、壊れにくく、万が一壊れても修理がしやすいということになりますね。ただ動画を見た感じでは、後ろに抱えている機器が金属なので、介護現場ではこの機器が万が一当たってもケガをしないようにカバーなどが必要ではないかと感じました。

でも、HALやこのような機器を見ていると、いよいよロボットが実用的な時代になったんだなぁと感じる今日この頃です。

追伸:30~80万でも高いな-と思われた方は、リースやレンタルができるそうなので期待できそうですよ。

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